The Ship Project

「人類が繰り返す慢心と偏執的な恐怖心(パラノイア)」をテーマにしたBrian Enoの21分間の新曲“The Ship”。そのミュージックビデオを制作にあたり、映像作品としてのミュージックビデオを制作するのではなく、「現在と過去を見間違えることで、そこに新しい物語を提示する機械知能」をソフトウェアとして制作。このプロジェクトの機械知能は、インターネット上に存在する過去一世紀分以上の人類が記録したありとあらゆる過去の画像を学習。いわば、現在の人類が共有する歴史の記憶、とも言える。その機械知能が、インターネット上に新たに現れるニュースの画像を解析、過去の記憶との類似度や関連性を計算し、現代と過去の関係性を提示する。画像の特徴をたくさんのニューラルネットワークのアウトプットを組み合わせることで抽出。それらを統合するこことで、総合的な画像の類似度を算出。このプロジェクトは、機械知能によるその思考の過程を構造的に、かつ有機的に視覚表現として可視化する。常にリアルタイムに世界の最新の情報を読み込み続け、学習を続けながら、映像を産み出し続けるため、映像は常に変化し続ける。新しく人類が獲得した記憶から引き起こられる過去の記憶(デ・ジャブ)。それは、我々人間が様々な文脈を想起する視点を提示してくれる。ウェブでのローンチをスタートに、本プロジェクトは、インスタレーション制作など、現在も進行中。

Credit
Creative Director/Creative Technologist:菅野薫(Dentsu Lab Tokyo)|Creative Technologist :木田東吾(Dentsu Lab Tokyo)|Director/Art Director :上西祐理(電通)|Machine Learning/Technical Direction :徳井直生(Qosmo. inc)|Programming/Technical Direction :比嘉了(backspacetokyo)|Producer :池内光(Dentsu Lab Tokyo)|Producer :藍耕平(Dentsu Lab Tokyo)|Producer :小川愛世(Dentsu Lab Tokyo)|Producer :加藤純(Dentsu Lab Tokyo)|Backend-Engineer :佐々木一(㈱マウントポジション)|Backend-Engineer :大塚幸二(㈱マウントポジション)|Programming:橋本麦(フリーランス)|Front-Engineer:小島準矢(Superposition Inc)