視覚に障害を持つ人のために生まれたスポーツ、ゴールボール。
鈴の入ったボールを相手ゴールに入れることを狙うこの競技では、コート上の選手たちは「音」だけを頼りに戦いを繰り広げる。しかし、この試合の観戦者には、選手たちが聞き、勝負の手がかりにしている、本当の戦いの「音」が届いていなかった。GOALBALL PROJECTでは2つの方法で、今まで伝わっていなかったゴールボールの「音」を観客に届けることに挑戦している。

”Sound Visualize”
コート上で発生している音の大きさと位置を、マイクの録音データと、カメラの映像から解析。
どこでどのくらいの大きさの音が発生しているのかをビジュアライズし、試合の中継映像に重ねることで、戦いのポイントとなった音の存在を観客に分かりやすく示す。

”Sound Realize”
360度の音を録音することができるマイクをゴール裏に設置し、収録したデータを元に立体音響を再現した音を、ヘッドフォンでリアルタイムに配信。今まで観客席には届いていなかった、選手の息づかいやかすかなボールの音まで、コート上の選手が聞いている音とほとんど同じ音を聞くことができるようになる。