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テクノロジーとクリエイティビティで「未来のアップサイクル」を探る

UP-CYCLING POSSIBILITY:SA→SHI

「捨てられたモノや、壊れたモノに、テクノロジーとクリエイティビティを継ぎ足し、新たな機能や価値をつくりだす。」というコンセプトのもと、伝統と現代の技術の掛け合わせに挑戦している、アップサイクルプロジェクト「UP-CYCLING POSSIBILITY」。

今回着目したのは、江戸時代の人々の知恵から生まれた日本の伝統的なアップサイクル技法「刺し子」。使い古した布を重ね木綿糸による細かな運針を施すことで、暖かく丈夫に生まれ変わらせることができる。
運針に用いられた麻の葉や青海波などの吉祥柄には家族の健やかな暮らしを願う思いも込められており、装飾性と機能性を両立させた古布による継ぎはぎは「襤褸(ぼろ)」と呼ばれ、近年、海外からもその独特の美しさで注目を集めている。

UP-CYCLING POSSIBILITYプロジェクト第2弾では、この「健康」や「安全」への祈りが込められた模様を、テクノロジーをまとった糸で縫うことで、襤褸に、新たな機能を組み込むことに挑戦した。

導電糸(電気を通す糸)を用いて子の健やかな成長を願う「麻の葉模様」を描くことで、古着の半纏(はんてん)が体の動きに反応する服に。魔除けの意味がある「矢羽根模様」や豊穣を願う「柿の花模様」を描くことで、ランプシェードの明るさや色が操作可能に。光を反射する糸を用いて平穏な暮らしや幸せを願う「青海波模様」を描くことで、トートバッグが夜道の安全を守るアイテムに。襤褸が新たなカタチへと生まれ変わった。

→第1弾「金継ぎ」の取り組みTSU→GI

Credit

Creative Director:Kana Nakano | Art Director:Natsuki Tomoda | Planner+Copywriter:Koji Hirohata | Planner+Creative Technologist:Momoka Nakayama | Planner+Creative Technologist:Maya Atsuki | Planner:Kou Mikuni | Music:Kazuya Kishimoto (Dentsu Lab Tokyo) | Producer:Keisuke Kamiichi (Dentsu) | Advisor:Tomonori Kagaya | Technical Cooperation:Kasumi Yajima (techika,LLC.) | Sashiko Supervisor+Technical Cooperation:Tomohiro Yamanaka (TOMOS company Ltd.) | Material Cooperation:MARUJIN CO.,LTD. | Hanten Music:Tomo Nino | Video Producer:Sota Futagami (Onion inc.) | Video/Photographer+Director:Ryo Ando